なぜ家族が薄気味悪いのか

そもそも家族は気味が悪い。

現在は働いてるが気に食わないことがあるとひたすら恫喝する父親と、そんな父親のことを嫌っていたが今は媚び媚びの兄と、何かあったら「そんなのやめて〜」と情けない涙声でなんの制止もできない母親。トリプルコンボだドン!

こう書き出してみると、そりゃ嫌か…。納得しちゃうね。

私だって人のことばかりは言えない。働いてた頃の金を食いつぶしながら実家から出ることをある種恐れて暮らしている。ショーシャンクの空にを初めて見た時、衝撃を受けたものだ。壁があることを疎んでいたはずが、いつの間にかその壁にこそ依存してしまう。外を恐れるようになる。ここは刑務所なんだなと漠然と思い知らされた。

 

家族旅行しているとなんだかたまらなく嫌悪感が誤魔化せなくなる。

兄に些細なことでバカにされる瞬間とか、父親が当たり前に父親の顔をしてるところとか、普通の顔して母親やってるこいつとか。全部無理なんだ。全部無理なんだよ。何回も泣いて泣いて怒ってストレスで息がしにくくなるし喉が締まって声がガラガラになって過呼吸なって世界がからきし人ごとに見えて息切れしたりしてバカみたいに体の不調が続いても、私は私を大事にしなかったよね。こんなの生きてるって言わねえよな。ごめんな。ずっと、ごめんね。

そうか 私こいつらやっぱ嫌いなんだな〜と骨の髄まで沁みてくる。出汁が取れちゃうね〜。運動してバカみたいに笑って自分を形作って人を励まして人を肯定してダメなことははっきりダメだって言える人間になろう、と思ったのは、自分のためだよ。ぜんぶ。自分の。くだらねえな。ホントに。